札幌で「青函連絡船から新幹線へ」展を開催

海峡が見た夢 -青函連絡船から新幹線へ 世紀を越えて-

今から50年前の1964年、この年開催される東京オリンピックに間に合わせるべく、国鉄は陸と海に「新幹線」を投入します。海の新幹線・津軽丸型連絡船(全7隻)は、そのネームシップ津軽丸が5月に就航して、9月に聖火を輸送、東海道新幹線は開会直前の10月に開業しました。

連絡船、トンネル、新幹線はけっして別々の事柄ではありません。日本全体の鉄道輸送体系(北海道においては本州との連絡輸送)のなかで計画・運航(行)されてきました。

そして、いよいよ2016年に北海道新幹線が開業します。

海の上のレール、連絡船の貨物輸送は青函トンネルの貨物列車に引き継がれましたが旅客輸送のバトンは……28年の歳月を経てようやく真の次走者である新幹線に渡されることになります。

ここで、もう一度、青函連絡船の果たした役割を思い起こし、新幹線時代の本州-北海道間輸送について考える機会とします。
  • 名称:海峡が見た夢 -青函連絡船から新幹線へ 世紀を越えて-
  • 会期:2014年10月11日(土)~11月3日(月)10時30分~17時(入場は16時30分まで)
  • 会場:JRタワープラニスホール(札幌市中央区北5条西2丁目エスタ11階)入場無料
  • 主催:特定非営利活動法人語りつぐ青函連絡船の会
  • 共催:札幌駅総合開発株式会社
  • 後援:北海道/北海道教育委員会/函館市、北海道旅客鉄道株式会社
  • 協賛:札幌スクールオブミュージック専門学校/札幌交通機械株式会社/株式会社ドウデン/北海道クリーン・システム株式会社/北海道ジェイ・アール運輸サポート株式会社/株式会社北海道ジェイ・アール・エージェンシー
展示内容
  1. 写真展「青函連絡船 海峡の記憶」
    1988(昭和63)年3月13日に終航となった青函連絡船。その直前、厳冬の津軽海峡をゆく船体と、最後の航海にたずさわる人々の姿をとらえた写真(カラー)、約80点を展示します。
  2. 青函連絡船総覧1908-1988
    1908年の開航から1988年の終航まで国鉄青函航路に就航した全船(新造船45隻のほかに他航路からの転属、助勤、傭船等を含め88隻)を写真で紹介します。札幌オリンピックの聖火を運んだ大雪丸の1/100模型も展示。青函連絡船の記録ビデオも上映します。
  3. 連絡船・新幹線関係史
    本州-北海道間連絡輸送と新幹線の歴史を年表形式で解説します。
  4. 台風との斗い・洞爺丸はじめ5青函連絡船遭難記録
    今から60年前の1954(昭和29)年9月に起き、津軽丸型連絡船建造、青函トンネル建設の契機となった「洞爺丸事件」をパネルで解説します。洞爺丸1/100模型も展示します。
  5. みんな知ってる!? 新幹線なんでも教室
    新幹線とはどういう乗り物なのか。知っているようで知らない新幹線のしくみと現況をパネルで解説します。北海道新幹線の解説パネルも展示します。
  6. 函館市青函連絡船記念館摩周丸
    函館港に保存され博物館船となっている津軽丸型5番船「摩周丸」を紹介します。
期間中のイベント
  1. ギャラリー・トーク「青函連絡船から新幹線へ」
    10月11日11時~と13時30分~(2回)、11月1日15時45分~
    定員各30人(先着順)、聴講無料。定員を超えた場合、立席となります。
    JR東海相談役の須田寛氏が、青函連絡船と新幹線について語ります。
  2. はこだて・摩周丸「ロマンティック・ビュー」楽曲発表
    10月19日14時~ 定員30人(先着順)、観覧無料。定員を超えた場合、立席となります。
    札幌スクールオブミュージック専門学校の学生たちが、摩周丸、函館を題材に曲をつくりました。その優秀作品の最終選考と発表を行います。プレゼンターは湯川れい子氏。
  3. 連絡船・新幹線工作教室
    10月11日~13日、11月1日~3日、各日11時~と14時~(2回)
    各回定員10名、参加料300円~600円
    予約受付TEL:011-213-2776(プラニスホール)
    おもちゃの汽車が積める木製青函連絡船や、木片を削って自由に色を塗ってつくる新幹線はじめ、連絡船に積む貨車、SL(汽車)、可動橋などをつくる教室を開催します。